<前ページより>
私は貴子さんの手を振り払い、自らスラックスのファスナーを下ろしました。
欲のままに膨れ上がり、行き場を無くした勃起を中から引き出し、一夜の妻となった彼女の前に突き出したのです。
屋外の、しかも不特定の人が出入りする駐車場の片隅という特別な状況が、逆に私の欲望を掻き立てたのかも知れません。
数分前とは別人な程に豹変した私に対して彼女は慌てることもなく、むしろ意中通りの行動にはまり込んだ私を弄ぶことを楽しんでいるかも…
貴子さんは私の勃起を指先で撫でながら、唇から一筋の雫を垂らしました。
艶めかしい粘液を亀頭の割れ目から滴らせる肉茎を、貴婦人の美しい指が這いずります。
今まで何人の夫が、こうして彼女の誘いにたやすく絡め捕られたのだろう…
その行為の全てを許し、むしろそれに至福の悦びを感じる彼女の夫… 沢田さんが異常であるなら、彼と妻を交換した私も異常なのか…
私はこの背徳に満ちた悦楽に浸れるなら、たとえ異常な性癖の虜になったとしても構わないとさえ思えました。
貴子さんを背後から抱きしめ、それまでは視姦だけの対象だった彼女のスカートの中に手を入れました。ストッキングに包まれた美しい線の脚を撫で回しながら、秘部の谷間へ指先を這わせたのです。
私のその動きを、彼女の片手が制しました。
「続きは落ち着いた場所で… 時間はいくらでもあるし…」
貴子さんは背後から抱きしめる私に振り返りながら、お預けでもするように笑みを浮かべました。
張り詰めた勃起を無理やりスラックスの中に押し込め、平静を取り戻すように自分に言い聞かせながら、その場所を立ち去りました。
あの場所は人に見つかるリスクのあることぐらい、最初から判ってることじゃないか…
誘ったのは彼女の方からなのに…
心の中にこみ上げる憮然とした感情を隠しながら、私は貴子さんとホテルに向かったのです。
もしかしたら、全ては彼女の悪戯心からのゲームみたいなものなのだろうか…
それとも、何かの意図があった上での彼女なりの駆け引きなのか…
彼女の心中を探りながらも、火がついた欲望のくすぶりは、私の中で再び大きく広がっていくのです。
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