私が初めて他人の妻に心から惹かれたのは22才の時でした。
その女性が人妻だからではありません。好きになった相手が人妻だったのです。
今から10年程前、私が大学を卒業し、会社に新入社員として就職して間もない頃でした。
当時、私は学生時代に交際していた彼女と別れて一年以上が経っていました。女性との性的な関係は途絶え、行き場の無い欲望を自らの手で処理するしかない毎日だったのです。
そんなある日、会社の昼休みにオフィスの自分の席で雑誌を読んでいた時、一人の女性が私に声をかけたのです。
振り返ると、清楚で品のある装いの美しい女性が立っていたのです。女性社員用の制服ではないことから、会社の人ではないことはすぐに判りました。
年齢は30歳頃、長身で、ストレートの黒髪が綺麗な人でした。
「お休み中すみません。S生命保険の水沢と申します。今度、入社された川島さんですね?」
「えっ… あ、はい、そうです」
私は緊張したまま立ち上がりました。
「S生命保険でこちらの会社を担当させて頂いています。今日はご挨拶だけでも」
そう言いながら、彼女は私に名刺を手渡しました。
水沢真奈美さんか…
私は名刺を両手にとり、彼女の顔をそれとなく見つめたのです。
肩にかかるストレートの黒髪が、彼女が会釈をする度に柔らかに揺れ動きます。
綺麗な人だな…
結婚しているのかな…
それが私と真奈美さんとの初めての出会いでした。
彼女にしてみれば、私は4月の新卒社員へ生命保険を勧誘するためターゲットの一人…
契約を獲得するための最初のステップである「挨拶」のために、私を訪ねて来たのです。
私は彼女をオフィスのドアまで見送ってから、名刺を机の引き出しにしまい込んだのです。
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