霞む意識の中で、私は上に重なったまま身悶える真奈美さんの姿を見つめていました。
精の溜まりを吐き尽くした亀頭は、妖しく痙攣する温かな膣の中で、その強張りを保ち続けていたのです。
真奈美さんに繰り返し押し寄せる恍惚の波が、膣壁の収縮となって肉茎に伝わります。
やがて束の間の静かな時を経て、彼女は深く息を吸うと、ゆっくりと私を見下ろしました。
「川島くん… わざとでしょ。わざと中で出したのね… 私が妊娠しても構わないって思いながら」
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妊娠という言葉が、恍惚の高みで果てた余韻から、私を現実へと引き下ろしました。
あっ… だ… だって真奈美さんが…
息が荒れた私は言い訳の言葉すら出ません。自分に突きつけられた「罪」にうろたえながら、すがるような目で真奈美さんを見上げました。
私の狼狽を見届けた彼女の口元が緩み、小さな笑いを浮かべます。
「嘘… 嘘よ…」
真奈美さんは枕元のテイッシュを取ると、結ばれたままの下腹部にあてました。彼女は微かに唇を開きながら腰を浮かせ、自分を貫く茎をゆっくりと体から抜いたのです。
欲を満たした白い精液が愛液と混じり合い、肉茎にまとわりながら垂れ落ちます。
私は彼女の言葉を心の中で繰り返しました。
「え?… う… 嘘って?」
「妊娠はしてないよ。本当は安全な日なの」
「どうして嘘なんか…」
落ち着きを取り戻した私は、憮然とした表情で彼女に聞き返しました。
「ちょっとした仕返しよ… 保険の契約と引き換えに私を抱こうとしたでしょう。だから意地悪してみたくなったの…」
真奈美さんにとっては、今日の出来事はただの戯れだったのか…
私はずっと彼女のことを想っているのに…
自分への引け目と、真奈美さんに募る恋愛の感情が互いに交錯します。
「川島くん… 中に出したのは初めて?」
耳元で囁くような問いかけに、私は正直に頷きました。
「素直でいいね… 見栄は張らなくていいんだから。もしかしたら川島くんは童貞かなって思ってたの」
「どうして? その方がよかったの?」
「うん… なんとなく… 私が初めての人になりたかったからかな。保険契約と引換の悪だくみは許してあげるから、もうその話しはお終い」
真奈美さんは、亀頭から垂れ下がる精の滴りを指先に絡めます。彼女にとって、年下の男が自分の虜になりながら、初めて女性の生身の膣奥で果てた証なのでしょう。
きっと自分だけじゃないんだ…
初めて中で射精した相手が真奈美さんだった男は他にもいるんだ…
真奈美さんと結ばれた至福への実感が、見知らぬ男達への嫉妬に変わっていきます。
どうせなら、初めてのセックスの相手が真奈美さんだったら…
彼女に愛しまれながら、大人の男になる瞬間を見つめて欲しかった…
もしかしたら私にとって、この時の体験が後に愛する妻… 由香里を、童貞のあどけない少年に与える願望のきっかけになっているのかも知れません。
(このことは、私の別ブログ「
妻を愛した少年」にも書きました)
「私、酷いことしちゃったかもね… 川島くんにとって、何も付けずに初めて女性の中に出す射精だったのにね」
横に寄り添いながら、彼女は独り言のように私に話しかけました。無言のまま首を振ると、先程までの虚飾に満ちた無意味な見栄が少しずつ消え去ります。
幾度も真奈美さんを対象とした自慰を繰り返しながら放った白濁の精…
彼女の中は今、その精で満たされているんだ…
それは私が今までに感じたことのない未知の充足感… 一人の女性が私の証に染められていく至福の悦びを、彼女を抱き締めながら初めて知ったのです。
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