<前ページより>
私はドアを閉め、その場から立ち去りました。
ベットの脇に立ち竦むと服を脱ぎ捨て、露わになった下半身から反り返る肉茎を握りながら愛し合う二人の姿を思い描いたのです。
あ… ああ… 由香里… いいんだ、いくら喘ぎを漏らしても…
望むままに抱かれていいんだから…
妻への高まる想いは、やがて吐精への願望へと繋がっていきます。
それを必死に押し戻し、先走りの液で濡れた手の動きを止めたのです。
時間にすると10分程しか経っていないと思います。
あの後、浴室からは何の音や声も聞こえません。
不意打ちのような静寂の中で、私は少年の後に妻を抱く「順番待ち」に苛立ち、全裸のまま浴室に近づいたのです。
ドアの向こう側から二人の気配はするのですが、何も聞こえません。
私は音を立てないよう、静かにそのドアを開けました。
淡い湯気が漂う浴室の中の光景に、私は思わず息を飲み込みました。
濡れた銀色のマットの上で仰向けになった妻の上に少年が覆いかぶさり、重ねた下腹部を揺り動かしているのです。
それは日中の街での二人の姿とはかけ離れたものでした。
少年は泡にまみれた私の妻を肉の茎で貫き、生暖かかな体内を敏感な亀頭で味わいながら、堪えようのない喘ぎを必死に押し殺しているのです。
まだ、成人にすらなっていない幼さは微塵も残っていませんでした。
少年の腰に手を添えた妻は、自分の全てを与えるかのように体を反らし、その動きを受け入れているのです。
微かに開いた口元からは、一筋の透明な唾液が垂れ落ち、声を漏らさないように息だけで喘いでいるのでした。
二人だけの密室の入り口に立ちすくむ私は、取り残されたような孤独と嫉妬に呆然としていたのです。
揺れる少年の肩越しに、妻は私の姿に気付きました。慌てて少年の耳元でそれを伝えようとしましたが、私は無言のまま、目でそれを制したのです。
肉茎をもたげながら妻の姿を見つめる夫の視線に晒されたまま、彼女は行為を続けました。
由香里… ここで見ていてあげるから…
夫を忘れて、もっと身悶えていいんだから…
開いた妻の両脚は、少年が強張りを秘部の中に押し込むたび、力なく揺れています。
私にとっては残酷すぎる程に淫らで妖艶な光景でした。
妻の傍らには、私が手渡した避妊具の空包みが置かれています。若い白濁の精液に子宮が浸ることを拒むことだけが、彼女に残った僅かな貞操なのです。
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